コミュニケーションツールとは、社内外の関係者と迅速に情報を共有するためのツールのことです。
建設業では会社から離れた現場で作業することが多く、効率的なコミュニケーションを取れるツールが求められています。
いっぽう、コミュニケーションツールには多くのサービスがあり、自社にとってどれが最適なツールか見極めるのは難しいです。
本記事では、建設現場におすすめのコミュニケーションツール8選と一覧表を紹介します。コミュニケーションツールの種類や基本機能、導入するメリットや選び方も解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
1.コミュニケーションツールとは
2.コミュニケーションツールの種類と基本機能
3.建設現場でコミュニケーションツールを使用するメリット
4.【無料版も】建設現場で活用できるコミュニケーションツール8選と一覧表
5.コミュニケーションツールの選び方
6.建設現場のコミュニケーションツールには社内SNSがおすすめ!
7.建設現場のコミュニケーションツールならConne
8.まとめ
1.コミュニケーションツールとは
コミュニケーションツールとは、社内外の関係者に情報を円滑に伝達するためのツールを指します。
チャットやファイル共有、タスク管理などが、基本的な機能として搭載されている点が特徴です。
社内外コミュニケーションが不足すると業務が滞り、ミスが起こりやすくなります。
そこで、コミュニケーションツールを活用して社内外の会話を活発化することで、トラブルの未然防止に繋がり、トラブルが起きてもメンバー同士で迅速にサポートし合えます。
メンバー同士の連携が強化され、業務効率化や生産性向上につながる点がコミュニケーションツールを導入するメリットです。
①メールとの違い
メールは、今でもビジネスにおけるコミュニケーション手段として広く使用されています。
しかし、メール作成には宛先設定や挨拶、ファイル添付などが必要で、手間がかかります。
また基本的にメールの内容は送信者と受信者の間でしか共有されないため、閉鎖的なツールといえます。
企業によってはパソコンを開かなければメールの確認や返信ができず、現場作業や外出の多い社員はすぐに反応できません。
その点コミュニケーションツールなら、ツールを利用しているメンバーと気軽な会話が成立します。
アプリを使用すれば業務用のスマートフォンからも、リアルタイムで返信が可能です。
チャット感覚で使えるため堅苦しい挨拶がなくてもマナー違反にならず、社内外コミュニケーションの活発化につながります。
2.コミュニケーションツールの種類と基本機能
コミュニケーションツールを大別すると、チャット、グループウェア、社内SNSの3種類に分類できます。
それぞれの概要や基本機能を見てみましょう。
①チャット
チャットは、テキストや画像、動画を共有しながらやり取りができるツールです。チャットを利用すると、メールよりも効率的に社内外コミュニケーションを活発化できます。
個別チャットだけでなくグループチャットも設定でき、複数のメンバーと気軽に会話できる点が特徴です。
添付ファイルも簡単に送付できるため、情報共有が促進されます。
しかし、チャットはメッセージが次々と送られるため、重要なメッセージでも流れてしまい、後で検索しようにも手間がかかります。
また、グループチャットではグループ内のメンバーのみ情報が共有されて、偏りが発生する可能性もあるので使い方に注意が必要です。
②グループウェア
グループウェアは、メール、チャット、カレンダー、ファイル共有、タスク管理、勤怠管理など、ビジネスの業務効率化に役立つツールが1つになっているツールです。
ひとつのサービスに複数の機能がまとまっているため、個別にインストールする必要がありません。
円滑な社内外コミュニケーションだけでなく、効率的な業務管理にも役立ちます。
しかし、グループウェアは多機能すぎて使いこなせない場合があります。
ITツールに不慣れな人が多い職場では、全員が使いこなせるかを事前に検討することが大切です。
③社内SNS
社内SNSは、社内向け掲示板の機能が搭載されているツールです。
サービスによっては、チャットやファイル共有機能なども搭載されています。
社内掲示板を使うと、全体向け、部署やチームごとで迅速な情報共有ができるようになります。
社内SNSでは固い挨拶文は必要なく、要件のみを気軽に伝えられる点が特徴です。
社員同士でコミュニケーションを取る機会が増えて社内の風通しが良くなり、親睦を深めやすくなるでしょう。
しかし、もともとSNSが苦手で社内SNSツールを使いこなせない社員がいる場合、一部の社員しか投稿しないケースも考えられます。
またグループウェアと比べると機能面で劣るため、企業によっては別のコミュニケーションツールやソフトウェアを導入する必要性が出てくるでしょう。
3.建設現場でコミュニケーションツールを使用するメリット
建設現場では工程表や図面の変更が頻繁に発生するため、作業員や協力会社との密なコミュニケーションが欠かせません。
メールや電話では情報共有のスピードが遅くなってしまうので、リアルタイムでコミュニケーションを取れるツールが求められています。
ここでは、建設現場でコミュニケーションツールを使用する4つのメリットを紹介します。
①プロジェクトの迅速化・時間短縮
コミュニケーションツールの活用で、プロジェクトの迅速化や無駄な時間の短縮につながります。
コミュニケーションツールを使うと、工程表の変更点や最新情報を素早く共有でき、協力会社や作業員との連携が強化されるからです。
現場からの報告もコミュニケーションツールで完結するため会社に戻る必要がなく、業務効率化に役立ちます。
またコミュニケーションツールで情報伝達ができれば、朝礼や夕礼の時間を削減でき、現場作業の時間にあてられるでしょう。
②離れた場所にいる作業員とスムーズな意思疎通
本社から離れた現場にいる作業員とも、コミュニケーションツールを使ってスムーズな意思疎通が実現します。
本社から現場にいる作業員にメールで連絡を取ろうとしても、現場ではすぐにパソコンを使用できず返信に時間がかかります。
また電話をしても現場は騒音で会話が聞き取りにくく、コミュニケーションに支障が生じることも。
そこでコミュニケーションツールのチャット機能を使えば、場所を超えて正確な情報伝達が可能になります。
スマートフォンのアプリから作業の合間でも気軽にチェックでき、リアルタイムで反応できるようになるでしょう。
③トラブル時の素早い対応
現場でトラブルが発生した場合でも、コミュニケーションツールで素早い対応が可能になります。
現場監督がすぐに駆けつけられなくても、画像や映像で現場の様子を撮影してコミュニケーションツールに共有すれば、迅速な現場確認ができるからです。
遠隔からでも指示を出しやすくなり、スムーズな問題解決につながるでしょう。
④蓄積したノウハウで若手育成
コミュニケーションツールに、テキストや画像、映像、資料をアップロードして蓄積しておけば、若手育成に活用できます。
たとえば工事の記録や、塗料や資材などの情報をツールに保存しておくと、すぐに検索できベテラン作業員のノウハウを共有しやすくなります。
また担当現場が異なっていて顔を合わす機会が少なくても、グループチャットを開いておけば若手からベテランへ質問しやすくなります。
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4.【無料版も】建設現場で活用できるコミュニケーションツール8選と一覧表
建設現場でも活用できる8つのコミュニケーションツールを、チャット、グループウェア、社内SNSのカテゴリーに分類して比較しました。
カテゴリー | 名称 | 無料版 | 機能・特徴 | コスト | サポート体制 |
---|---|---|---|---|---|
チャット | direct | ○ | タスクや掲示板なども使える国産ビジネスチャット | ・初期費用0円 ・月額6,000円〜 |
○ ※有料 |
ANDPAD | 不明 | チャットのお知らせや確認機能が利用可能 | ・初期費用10万円 ・月額3.6万円 |
◎ | |
Chatwork | ○ | チャットに加え、通話、タスクやファイル管理機能も搭載 | ・初期費用0円 ・1ユーザーあたり月額700円〜 |
○ | |
グループウェア | LINE WORKS | ○ | アドレス帳、カレンダー、ドライブ、アンケート機能などを搭載 | ・初期費用0円 ・1ユーザーあたり月額450円〜 |
◎ ※有料あり |
サイボウズ Office | 不明 | 予定や新着メッセージ、申請状況などを一画面で管理可能 | ・初期費用不明 ・1メンバーあたり月額500円〜 |
◎ | |
SITE | ○ | 専門工事や短期工期、小規模組織向けのグループウェア | ・要問い合わせ | ◎ | |
社内SNS | 現場クラウドConne | ○ | 現場のDXを促進できるコミュニケーションツール | ・初期費用0円 ・月額1万円〜 |
○ |
Stock | ○ | チャットのように情報が流れず簡単に蓄積できるツール | ・初期費用0円 ・月額1,980円〜 |
○ |
※2023年10月時点における情報をもとに記載しています。
①チャット
チャットのカテゴリーでは、direct、ANDPAD、Chatworkを見てみましょう。
direct
特徴
●現場の業務効率化につながる国産ビジネスチャット
●チャットボットとも連携でき生産性向上を実現
●タスク、スケジュール、掲示板などの機能も搭載
費用
初期費用 | 0円 |
ランニングコスト | 6,000円〜(10名まで) |
その他オプション | 導入支援サービス費用15万円 |
お客様の声
●紙や電話、メールでのやり取りが減り、コミュニケーションにかかる時間を7割も削減できた
●ヒヤリハットの事例をチャットで共有し、再発防止対策に取り組めた
ANDPAD
特徴
●社内と社外のメンバー全員でチャット機能に参加可能
●チャットではお知らせ機能や確認機能が利用できる
●完了報告もチャットに連動して投稿が可能
費用
初期費用 | 10万円 |
ランニングコスト | 3.6万円~(60ID) |
その他オプション | 導入サポート研修 10万円/回 |
お客様の声
●必要な情報を特定の人にピンポイントで送信でき、情報共有のスピードが加速した
●最大1時間かかっていた写真の整理業務が、10分以内で終わるようになった
Chatwork
特徴
●無料から始められる中小企業向けビジネスチャット
●ビデオや音声通話、タスク管理、ファイル管理機能を搭載
●シンプルな操作で幅広い業界において活用されている
費用
初期費用 | 0円 |
ランニングコスト | 1ユーザーあたり700円〜 ※無料版あり |
その他オプション | – |
お客様の声
●情報の一斉配信や個別チャットで、経営者と若手社員の意思疎通が円滑になった
●建設現場を撮影してチャットで共有するだけで、進捗状況をお客様に伝えられるようになった
②グループウェア
次にグループウェアでは、LINE WORKS、サイボウズ、SITEを紹介します。
LINE WORKS
特徴
●LINEとつながるグループウェア
●チャット、アドレス帳、掲示板、カレンダー、ドライブ、アンケート機能などを搭載
●管理画面でユーザーの操作をモニタリングすることも可能
費用
初期費用 | 0円※パートナー会社によって異なる |
ランニングコスト | 1ユーザーあたり450円〜 ※無料版あり |
その他オプション | Drive100円、アーカイブ300円など |
お客様の声
●紙の伝言メモや回覧文化がなくなり、デジタル化が実現した
● 担当者間や複数の拠点間におけるコミュニケーションがスムーズになった
サイボウズ Office
特徴
●直近の予定、新着メッセージ、ワークフローなどを一画面で管理可能
●ユーザーごとに表示する内容をカスタマイズできる
●クラウド版とパッケージ版のどちらかを選択可能
費用
初期費用 | 0円 |
ランニングコスト | 1ユーザーあたり500円〜(5ユーザーから) |
その他オプション | セキュアアクセス250円、ディスク増設1,000円など |
お客様の声
●営業担当や施工主任も利用し、顧客情報を適切に管理して共有できるようになった
●顧客情報を蓄積することで、工事管理報告書の作成が簡単になった
SITE
出典:SITEのホームページ
特徴
●専門工事や短期工期、小規模組織向けのグループウェア
●案件管理、チャット、スケジュールのシンプルな機能で構成
●最新の図面を簡単に確認が可能
費用
初期費用 | – |
ランニングコスト | ※無料デモあり |
その他オプション | – |
お客様の声
●出張中でも現場の状況を手軽に確認できるようになった
●スタッフの勤務状況が可視化され、業務を振り分けやすくなった
③社内SNS
社内SNSでは、現場クラウドConneとStockを紹介します。
現場クラウドConne
特徴
●現場のDXを促進できるコミュニケーションツール
●部署やプロジェクトごとにグループを作成して管理できる
●タスクや案件の状況を可視化する
費用
初期費用 | 0円 |
ランニングコスト | 1万円~(20ID) ※無料版あり |
その他オプション | 容量追加が可能 100GB/2,000円 |
お客様の声
●現場監督だけでなく社員全員が現場の情報を閲覧できるようになった
●メンションをつけた人にしか通知が届かないので、効率的な情報共有が実現した
Stock
出典:Stockのホームページ
特徴
●チャットのように情報が流れず簡単に蓄積できるツール
●情報ストック、タスク管理、メッセージ機能を搭載
●バックアップデータを自動保存
費用
初期費用 | 0円 |
ランニングコスト | 月額1,980円〜(5人以下)※無料版あり |
その他オプション | – |
お客様の声
●過去の案件でも蓄積データを検索してすぐに見つけられるようになった
●エクセル管理から解放され、日報を簡単に作成し閲覧できるようになった
5. コミュニケーションツールの選び方
コミュニケーションツールには3つの種類があり、さまざまなサービスが提供されているため「何を選べばいいのだろう」とお悩みの方もいるかと思います。
そこで、コミュニケーションツールの選び方を紹介します。
①必要な機能があるか
自社にとって必要な機能が備わっているコミュニケーションツールを選びましょう。
チャット、グループワーク、社内SNSのメイン機能やオプション機能を確認し、必要な機能を利用できるかどうかの確認が重要です。
機能が多すぎると使いづらくなる可能性があるため、実際に仕事で使用するものを厳選する必要があります。
まずは自社の業務フローやコミュニケーションに関するニーズを明確にして、必要な機能が搭載されたツールを選定しましょう。
②社員のITリテラシーに合っているか
コミュニケーションツールが、社員のITリテラシーに合っているかも重要な選定ポイントです。
とくに現場での作業が多くパソコンを触る機会が少ない建設業界では、新しいツールに対して苦手意識を持つ人も少なくありません。
そこでストレスなく使い始められるように、社員のITリテラシーに合ったツールを導入することが大切です。
③サポート体制が充実しているか
コミュニケーションツールを提供するベンダーのサポート体制が充実しているかを確認しましょう。
使いやすいツールを導入したとしても、トラブルが生じた際のサポートが不十分だと大きな問題につながることがあるからです。
またベンダーからのサポートがなければ、うまく使いこなせず業務に定着しない可能性があります。
導入時のサポートだけでなく、使い方の提案までカバーしてもらえるかを確認しましょう。
④無料版はあるか
コミュニケーションツールの無料版やデモアカウントが用意されていれば、事前に利用してみましょう。
無料版を試すことで、ツールの操作感や基本機能を確認できるため、導入するかどうかを判断しやすくなります。
また無料版でテスト運用を実施しておけば、導入後の運用がスムーズになります。
無料版では使える機能が制限されている場合もあるので、有料版との違いをおさえながら利用しましょう。
6. 建設現場のコミュニケーションツールには社内SNSがおすすめ!
ITツールに不慣れな人が多い建設現場では、社内SNSの導入がおすすめです。
メッセージが流れてしまうチャットツールや多機能のグループウェアでは、うまく使いこなせないケースがあるためです。操作が難しければ社内に浸透せず、使われなくなってしまうでしょう。
そこで誰でも情報共有が簡単にできる社内SNSを導入すれば、コミュニケーションのハードルが下がります。
企業理念の浸透や最新情報の共有に役立ち、情報不足による無駄な業務の発生を防止できる点がメリットです。
また社内SNSといっても、ゲストを招待して社外のメンバーともコミュニケーションを図れるツールもあります。
作業員や現場監督、施工会社など関係者が多い建設現場において、社内外コミュニケーションの円滑化に役立つでしょう。
7. 建設現場のコミュニケーションツールならConne
建設現場のコミュニケーションツールなら、現場クラウドConneがおすすめです。
社内SNSとして利用しながら、外部ゲストを招待してスペースを開くことで、情報共有の迅速化が実現します。
使いやすいシンプルなデザインのため、ITツールが苦手な人でも問題なく利用できます。
現場の情報共有はもちろん、重要な工事データやスケジュールも社内外のメンバーと共有が可能です。
建設現場において、実際に現場クラウドConneを活用している事例を見てみましょう。
①現場監督だけに共有されていた情報を全社員が閲覧可能に|尾崎建設株式会社
尾崎建設株式会社では現場代理人に情報が偏っていて、社内コミュニケーションが不足している点に課題がありました。
そこで現場クラウドConneを導入して社員全員がスマートフォンからも閲覧できる環境を整備したところ、業務効率化につながったといいます。
具体的には、現場の日程や段取り、休暇取得や経費の申請、請求書の共有にも現場クラウドConneを活用。
紙ベースの作業がデジタルに代わり、紙を管理する手間が省かれ無駄な業務を削減できました。
②膨大な紙の資料を電子化して誰でもアクセスできるように|明治建設株式会社
数多くの公共工事に携わる明治建設株式会社では、膨大な関連資料の保管業務に限界を感じていました。
そこで社内資料の電子化を検討し、使いやすさを重視して現場クラウドConneを導入。
資料置き場のスペースを作成し、社員なら誰でも閲覧できるようにしました。
さらに、部門や現場、用途ごとにスペースを分けることで検索性を高めています。
資料保管だけでなく、現場クラウドConne内で気軽なコミュニケーションが発生し、社員間の距離が縮まったといいます。
今後は、社外関係者とのコミュニケーションにも利用予定です。
8. まとめ
本記事ではコミュニケーションツールの種類や機能、メリットやおすすめのツールを紹介しました。
コミュニケーションツールにはチャット、グループウェア、社内SNSの3種類があり、建設現場では社内SNSの利用がおすすめです。
誰でも使いやすい社内SNSを導入することで、最新の図面や工程表をリアルタイムで共有でき、情報共有が促進されます。
外部ゲストも紹介できる社内SNSなら、社内外コミュニケーションの活発化につながるでしょう。
現場クラウドConneは、建設現場向けのコミュニケーションツールです。
社内SNSとして活用できるだけでなく、スペースを作成して外部の協力会社とも連絡を取りながら資料を共有できます。
無駄な業務を省き、生産性向上につながるコミュニケーションツールをお探しの際は、お気軽にお問合せください。